米イスラエルの配給を非難=ガザ銃撃、実行者の処罰要求―国連高官 2025年06月05日 14時27分

国連のフレッチャー事務次長(人道問題担当)=2024年12月、ジュネーブ(EPA時事)
国連のフレッチャー事務次長(人道問題担当)=2024年12月、ジュネーブ(EPA時事)

 【カイロ時事】国連のフレッチャー事務次長(人道問題担当)は4日、パレスチナ自治区ガザにある食料配給所付近での銃撃事件について、配給所運営を主導する米イスラエルの取り組みが惨劇を招いたと非難した。声明で「(ガザ住民)200万人から、生きるための必需品を奪い取るという意図的な選択の結果だ」と主張した。
 フレッチャー氏は「食事をしようとしていただけのパレスチナ人が撃たれ死傷する恐ろしい光景を、世界は日々、目にしている」と指摘。独立調査を実施し、銃撃した者に責任を取らせなければならないと訴えた。また、検問所を開放し、国連による支援物資配給の再開を認めるよう求めた。
 米イスラエル主導の「ガザ人道財団」が運営するガザ南部の配給所では、3日に27人が死亡。地元当局はイスラエル軍の銃撃によるものだと主張している。これに対し、軍報道官は「部隊に近づき、危害を加えそうだった不審者」に向け発砲したと説明。詳細に関しては調査中としている。 

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