バイデン氏側近の捜査指示=「衰え隠し職務代行」主張―トランプ氏 2025年06月05日 14時16分

文書に署名する米国のバイデン前大統領(中央)=2022年8月、ワシントン(AFP時事)
文書に署名する米国のバイデン前大統領(中央)=2022年8月、ワシントン(AFP時事)

 【ワシントン時事】トランプ米大統領(78)は4日、バイデン前大統領(82)による大統領令や恩赦の一部に自動署名装置「オートペン」が使われていたとして、当時のバイデン氏側近を捜査するようボンディ司法長官に指示した。高齢なバイデン氏の認知力低下を側近が隠蔽(いんぺい)し、大統領に代わって署名していたため、無効だと主張している。
 ボンディ氏らに宛てた書面で、トランプ氏は「バイデン氏側近がオートペンを用い権力を乱用していたことが、ここ数カ月でますます明らかになっている」と根拠を示さず断定。「この陰謀は米史上最も危険で懸念すべきスキャンダルの一つだ」とも訴えた。
 大統領がオートペンを使うこと自体は違法ではない。米メディアによると、トランプ氏も時折オートペンを利用している。
 バイデン氏は声明を発表し、「私は在任中あらゆる決定を下した。それを否定するいかなる示唆もばかげた虚偽だ」と反論。トランプ氏が超富裕層や大企業を利する大型減税関連法案を進めていると指摘し、捜査は「目くらましにすぎない」と非難した。 

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