「悪魔の詩」作家襲撃で禁錮25年=被告「他人ばかにした」―米 2025年05月17日 05時50分

16日、米ニューヨーク州の裁判所に出廷した小説「悪魔の詩」作家襲撃事件のヘイディ・マタール被告(AFP時事)
16日、米ニューヨーク州の裁判所に出廷した小説「悪魔の詩」作家襲撃事件のヘイディ・マタール被告(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】イスラム教を風刺した小説「悪魔の詩」で知られる作家サルマン・ラシュディ氏(77)が2022年に襲撃され片目を失明した事件で、米ニューヨーク州の裁判所は16日、殺人未遂罪などに問われたヘイディ・マタール被告(27)に禁錮25年を言い渡した。米メディアが報じた。
 マタール被告は同州で開かれた文学祭でラシュディ氏を襲い、ナイフで10回以上刺した。ラシュディ氏に対してはイランで「死刑宣告」のファトワ(宗教令)が出されており、検察はレバノン系米国人の同被告がファトワを実行しようとしたと指摘。陪審は今年2月、有罪評決を下していた。
 マタール被告は16日の量刑言い渡しでは「ラシュディ氏は他人をばかにし、いじめたいのだ。私はそれに同意しない」と主張した。同被告は今回の州法違反とは別に、連邦法のテロ関連罪でも起訴されている。 

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