独外相、一線退く意向=選挙敗北で「家族と時間」 2025年03月06日 06時05分

【ベルリン時事】ドイツの環境政党・緑の党を率いるベーアボック外相(44)が、総選挙の敗北を受けて、外相退任後は党要職には就かない意向を明らかにした。激務を強いられる政治の一線を退き、9歳と13歳の娘2人を含む家族との時間を優先させるという。独メディアが5日、本人が党に宛てた書簡の内容として報じた。
ベーアボック氏は2018年に共同党首に選出され、首相候補として戦った21年の総選挙後、女性初となる外相に就任。中国やロシアへの強硬姿勢で知られる一方で、意思決定への女性参加の拡大などを国際社会に促す「フェミニスト外交」を推進した。今後も連邦議員として活動する。
書簡によると、ベーアボック氏は「常に全力を尽くしてきた」とした上で「個人的な代償を伴った」と吐露。先月の総選挙で下野が決定的となり、「この瞬間が、家族とわたしにとって何を意味するか」を考えたという。