シリアで「国民対話会議」=新生国家の在り方議論 2025年02月25日 16時23分

シリア暫定大統領のシャラア氏=16日、北西部ラタキア(AFP時事)
シリア暫定大統領のシャラア氏=16日、北西部ラタキア(AFP時事)

 【イスタンブール時事】昨年12月にアサド政権が崩壊し、暫定政府が発足したシリアで25日、新生国家の在り方や将来を議論する「国民対話会議」が開かれた。多様な民族や宗教宗派が共存するシリアでは、国民の融和が大きな課題。各勢力間の対話を深め、包括的な国造りへ前進できるかが焦点だが、国内の分断克服は容易ではない。
 シリア国営通信によると、会議では新憲法草案や司法制度改革、人権や経済などを巡り各勢力の代表らが意見を交わす。暫定政府は「自由や法の支配など、国民の願望を反映する国家ビジョンをつくる好機」と位置付けている。
 シリアでは1月、アサド独裁政権打倒を導いた旧反体制派指導者のシャラア氏が暫定大統領に就任。旧政権下の議会解散や憲法停止を進めた。シャラア氏は25日、会議での演説で「長年の独裁の傷を癒やすため皆が結束してほしい」と呼び掛けた。 

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