秋にかけてやや強く
楽天証券チーフ・ストラテジスト窪田真之氏 2025年06月25日 14時33分
日経平均株価は、米国経済の底堅さを背景に、秋にかけてやや強い動きとなるだろう。高関税政策による「トランプショック」で下落したときのように、海外の投機筋に振り回される可能性はあるが、株価は強含むと予想する。
米国内では、相互関税発動前の駆け込み輸入により、インフレ率は高まっていない。今後多少の物価上昇はあるだろうが、消費が落ち込んでスタグフレーション(不況下の物価上昇)に陥ることはないとみる。
米国と各国・地域との関税交渉は大筋合意にとどまり、協議期間が延長されるのではないか。相互関税は最終的に一律の10%になるとみている。交渉相手の動向次第で、上乗せ分の復活を脅し文句として使い、再度交渉へ持ち込むのだろう。
中東情勢は問題解決に向かう余地はあると考えている。ただ、ミサイル攻撃が地上戦へと発展した場合、株式市場には悪影響となる。