年内は一進一退
ニッセイ基礎研究所チーフ株式ストラテジスト井出真吾氏 2024年11月19日 15時04分

 年内、大きな材料は見当たらず、日経平均株価はおおむね3万7000円台から4万円手前で一進一退となろう。年末までトレンドは出にくいとみている。
 年明けから春にかけて、株式相場は少し強含みそうだ。米国は、ホワイトハウスと上下両院を共和党が制する「トリプルレッド」状態になる。連邦政府の債務上限引き上げは比較的容易で、財源が確保しやすく、トランプ次期大統領が掲げる減税の恒久化は早めに進みそうだ。米国は、トランプ新政権発足初期の「ハネムーン」期間にも当たる。
 日本企業の7~9月期決算では通期の純利益予想が3%程度の減益となったが、アナリストの予想は3%程度の増益だ。米経済が悪化せず、米半導体大手エヌビディアの業績が腰折れせず、中国経済の減速ペースが速まらないことが条件だが、春にかけては業績上振れ期待も出て、日経平均は4万円台を回復、定着することになろう。

私の相場観