日米経済は堅調維持
三菱UFJアセットマネジメント・シニアエコノミスト向吉善秀氏 2024年11月18日 14時29分
日米経済は堅調な成長が続く。日本企業の来期業績は増益が見込まれ、年前半の日経平均株価は3万8500~4万4500円程度が予想値だ。
米景気のメインシナリオは軟着陸で、米株には上昇余地がある。トランプ次期大統領の関税引き上げや移民規制の施策はインフレ加速と長期金利上昇を招き、ドル高・円安が進むだろう。
円安基調は国内輸出企業の業績下支え要因になる一方、関税強化はマイナス材料で外需は見通しづらい。そのため、国内株は内需に目が向く。来年も賃上げ率5%台を維持し、名目賃金の伸び率が物価上昇率を上回ると個人消費が持ち直す。春闘の動向は注視が必要だ。
海外投資家は、日本の構造改革や経済対策に期待している。石破政権が岸田路線を継続する限り日本株を売る展開は考えにくいが、来年度の予算案審議が停滞するといった事態は嫌気される。