上値は重い
アイザワ証券ファンドマネージャー三井郁男氏 2024年11月12日 14時50分
企業業績の回復期待は続くが、日経平均株価が4万円を超えると利益確定の売りが出て、上値は重いだろう。年内の予想レンジは3万7500~4万500円。
このところ発表されている企業の7~9月期決算は、市場予想を下回るものが多い。特に自動車メーカーは販売台数の減少が示され、今後の業績に不安を残した。トランプ氏の米大統領選当選により関税引き上げが連想されて自動車株が売られると、相場の下押し要因になるかもしれない。中東情勢など地政学リスクも日本株の重しとなる。
ただ、来年の参院選まで景気を悪くするような政策が打ち出されることはないとみられ、政治面の環境は悪くはない。中間決算は振るわなかったが、収益拡大に向けた企業の意識の高さは引き続き買いを誘う。トランプ氏の米大統領就任に伴い日本に防衛力強化が求められれば、防衛関連セクターの上昇につながるだろう。