年度末へ最高値トライも
レオス・キャピタルワークス経済調査室長・三宅一弘氏 2024年11月14日 14時07分
トランプ次期米大統領は来年1月の就任後、減税や規制緩和、関税引き上げといった「米国最強化政策」を急ピッチで進めそうだ。株価は国・地域ごとに明暗が分かれるだろうが、日本を取り巻く環境は悪くない。日経平均株価は年度末に向けて史上最高値(4万2224円)にトライする可能性がある。
トランプ氏は対中国で大幅な関税引き上げを掲げる。日本への一定の関税上げも相まって、日本企業の供給網への悪影響は避け難い。ただ、グローバル企業の収益を支える円安基調は続くほか、米国に拠点を置く企業には法人税減税の恩恵もありそうだ。石破政権が国民民主党と部分的に連携し、所得重視の政策を推進すれば、内需系銘柄にも買いが入りやすい。
一方、もし円安が急伸し、日銀が利上げを急がざるを得ない局面になれば、株価に悪影響が及ぶ。日経平均の下値めどは3万6000円だろう。