動きにくい1カ月
証券ジャパン調査情報部部長・大谷正之氏 2024年05月14日 14時33分

 日経平均株価は6月上旬まで、方向感なく推移しそうだ。為替相場が落ち着かず、6月12日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控える。相場が大きく崩れる材料も高値を目指す材料もなく、向こう1カ月は動きにくいだろう。
 日経平均は年初から3月半ばにかけて急上昇した後、4月以降は調整が続いている。ただ、東証株価指数(TOPIX)は強い足取りを維持しており、日経平均も大崩れはしないだろう。3万8000円台の水準で足場を固めれば、年末にかけて4万円を超えて上昇するのではないか。
 5月中旬には3月決算企業の業績が出そろい、6月にも機関投資家の資金が入ってくる可能性がある。米国では大統領選を前に経済のてこ入れが期待されるほか、追加利上げの可能性も低い。秋以降、相場環境の改善が予想され、米景気が失速しなければ日経平均は3月下旬に付けた史上最高値を超えるだろう。

私の相場観