〔米株式〕NYダウ大幅反落、一時630ドル安=ナスダックも安い(13日午前) 2025年06月13日 23時11分

 【ニューヨーク時事】週末13日午前のニューヨーク株式市場は、イスラエルによるイランの核関連施設空爆を受けてリスク回避の売りが強まり、大幅反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均の下げ幅は一時前日終値比で630ドルを超えた。ダウは午前10時現在、前日終値比563.61ドル安の4万2404.01ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は160.12ポイント安の1万9502.36。
 イスラエル軍は13日未明、イラン中部ナタンズのウラン濃縮施設や各地の軍事目標を空爆した。核開発の主要拠点が標的となり、軍トップも殺害されるなど打撃を受けたイランは報復としてイスラエルに向けて100機以上のドローンを発射したが、イスラエル軍は迎撃したと明らかにした。今後軍事衝突が激化し、世界経済を揺さぶる恐れがあるとの懸念から投資家のリスク回避姿勢が強まり、寄り付きから売りがかさんだ。
 トランプ米大統領は13日にSNSでの投稿で「私はイランに何度もディールのチャンスを与えた」とした上で、イランは手遅れになる前に取引に応じ、行動するよう要求した。
 米ミシガン大学が13日発表した消費者調査によると、6月の景況感指数(暫定値)は60.5となり、前月(確報値)の52.2から上昇した。市場予想(ロイター通信調べ)の53.5も上回った。
 個別銘柄では、ビザ、アメリカン・エキスプレスなどのクレジットカード関連の下げが目立つ。一方で、原油先物相場が急騰する中でシェブロンが上昇している。ダウ構成銘柄以外では、中東情勢の不安定化を背景に航空関連が大きく下げる一方、ロッキード・マーティンなどの防衛関連が上昇している。

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