〔米株式〕NYダウ大幅続落、一時800ドル超安=ナスダックも安い(21日午後) 2025年05月22日 02時38分
【ニューヨーク時事】21日午後のニューヨーク株式相場は、米長期金利の急上昇を背景に売りが加速し、大幅続落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均の前日終値比での下げ幅は一時800ドルを超えた。午後1時半現在は834.66ドル安の4万1842.58ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は250.47ポイント安の1万8892.24で推移している。
米財務省がこの日午後に実施した20年債入札が不調で、需要懸念が台頭。これをきっかけに「米国売り」への警戒感が再燃する中、30年債利回りおよび10年債利回りが急上昇し、株価を圧迫した。
トランプ米大統領は20日、与党共和党の下院議員会合に参加し、看板政策である大規模減税を含む法案の可決に向けて団結するよう求めた。法案を巡っては、債務増大を懸念する財政規律派が支出削減を主張しており、法案の下院通過は見通せない情勢。米政権の高関税政策で先行き不透明感が広がる中、財政赤字や債務膨張を加速させかねないとの懸念から投資家のリスク回避姿勢に拍車が掛かっている。
個別銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループが5%超安と、ダウ平均の下げを先導している。金融会社による投資判断引き下げなどが売り要因。ナイキ、アメリカン・エキスプレス(アメックス)がいずれも3%超下落している。2026年1月通期の業績見通し引き下げが嫌気され、小売り大手ターゲットは5%超下落している。一方、コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は小幅高。