〔米株式〕NYダウもみ合い、25ドル高=ナスダックも高い(4日午前) 2025年02月05日 00時55分

 【ニューヨーク時事】4日午前のニューヨーク株式相場は、米中の貿易摩擦激化への警戒感が強まる中を、もみ合いとなっている。午前10時18分現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比25.39ドル高の4万4447.30ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が198.29ポイント高の1万9590.25。
 安寄りした後はナスダックの上昇が追い風となり、もみ合いに転じている。米データ解析企業のパランティア・テクノロジーズが25%高となったことで、大型のハイテク株に買い安心感が広がった。パランティアが前日発表した24年10~12月期決算で売上高と調整後1株当たり利益(EPS)が市場予想を上回ったと伝わったことが強材料と受け止められた。
 米労働省が午前発表した2024年12月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は、前月比55万6000件減の760万件となったほか、市場予想(ロイター通信調べ)の800万件も下回った。労働市場の過熱感が和らいだことも、年内の利下げ期待の維持につながった。
 一方、トランプ米政権は4日、合成麻薬フェンタニルの米国への流入が続いているとして、中国からの輸入品に10%の追加関税を課した。それに対抗し、中国政府は4日、米国からの輸入品の一部に最大15%の追加関税を今月10日から課すと発表。米中の貿易戦争が再燃する恐れが高まる中、投資家のリスク選好意欲が減退する場面もあり、取引開始直後はマイナス圏で推移していた。
 ダウの個別銘柄では、メルクが下げをけん引。25年通期業績見通しは売上高が641億~656億ドルと、予想(673億ドル)に届かなかったことが響いた。アメリカン・エキスプレスやビザなど金融関連株の一角にも売りが出ている。

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