軽・小型車、不動の人気=巻き返せるかEV―25年国内販売 2025年01月12日 14時41分

(写真上から)ホンダの軽自動車「N―BOX」(同社提供)、トヨタ自動車の小型車「ヤリス」(同社提供)、スズキの軽自動車「スペーシア」(同社提供)
(写真上から)ホンダの軽自動車「N―BOX」(同社提供)、トヨタ自動車の小型車「ヤリス」(同社提供)、スズキの軽自動車「スペーシア」(同社提供)

 国内自動車市場では、2025年も軽自動車や小型車が人気を集めそうだ。ガソリン価格の高止まりから燃費性能の高さが評価され、狭い道でも軽快に走れる小回りの良さも支持される。一方、高価格や充電設備不足から苦戦を強いられている電気自動車(EV)。厳しい中でも中国勢を中心に海外メーカーは浸透しつつあり、EVの巻き返しも注目される。
 日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した24年販売台数ランキングでは、ホンダの軽「N―BOX」が20万台以上を売って3年連続で1位となった。認証不正による出荷停止から脱したトヨタ自動車の小型車「ヤリス」、9月に新モデルを投入したスズキの軽「スペーシア」もそれぞれ16万台超を売り、トップ5に食い込んだ。
 25年の国内市場について、自動車評論家の国沢光宏さんは「バッテリーや安全支援など画期的な新技術が出ない限り、日本人のニーズは変わらないだろう」と予想する。
 一方、脱炭素化に向け、中長期的にガソリン車からEVへのシフトは変わらないとみられる。世界市場では米テスラと中国の比亜迪(BYD)がしのぎを削り、後れを取る国内勢は次世代型車両の開発を急ぐ。EVは充電インフラの少なさや1回の充電で走れる距離の短さが課題とされる。国沢さんは「実用性を伴ってくれば、景色が変わってくるかもしれない」との見方を示している。 

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