〔NY外為〕円、160円台後半(5日) 2024年07月06日 06時23分

 【ニューヨーク時事】週末5日のニューヨーク外国為替市場では、6月の米雇用統計を受けた米長期金利の低下を背景に円買い・ドル売りが優勢となり、円相場は1ドル=160円台後半に上昇した。午後5時現在は160円77~87銭と、前営業日の3日同時刻(161円67~77銭)比90銭の円高・ドル安。
 米労働省が5日発表した6月の雇用統計(季節調整済み)によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比20万6000人増と、市場予想(ロイター通信調べ)の19万人増をやや上回った。ただ、4~5月分の就業者数は合計で11万1000人分下方修正された上、失業率は4.1%と、前月から0.1ポイント悪化。インフレに影響する平均時給も前年同月比3.9%上昇と、前月から伸びが鈍化した。これを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内にも金融引き締め政策の転換に踏み切るとの見方が幾分強まり、米長期金利が低下。外為相場は円買い・ドル売りで反応し、円は一時160円34銭まで上昇した。
 ただ米独立記念日に伴い連休を取る市場参加者が多い上、週末を控えて積極的な商いを手控える向きもあり、その後は円相場は160円台後半の狭いレンジでもみ合った。
 市場関係者からは「今回の雇用統計は、表面上は非農業部門就業者数が市場予想を上回っているが、実際には弱い内容が示されており、FRBが9月会合での利下げ開始に踏み切る可能性を高めるものだ」(米エコノミスト)との声が聞かれた。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0830~0840ドル(前営業日午後5時は1.0783~0793ドル)、対円では同174円20~30銭(同174円37~47銭)と、17銭の円高・ユーロ安。

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