〔NY石油〕WTI反落、83.16ドル=週間では1.99%安(5日) 2024年07月06日 05時34分

 【ニューヨーク時事】週末5日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、パレスチナ自治区ガザにおけるイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦交渉が進展するとの見方が広がる中を売りが優勢となり、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は前営業日清算値(終値に相当)比0.72ドル(0.86%)安の1バレル=83.16ドルだった。週間では1.99%高となった。9月物は0.76ドル安の82.26ドル。
 パレスチナ自治区ガザでイスラエルと交戦するイスラム組織ハマスは3日、停戦案を巡る新たな提案を仲介役に伝達したと発表。イスラエル側は「内容を精査する」と表明した。米政府高官は4日、オンラインの記者会見で「突破口が開かれた」と述べ、停滞していた交渉が再び軌道に乗りそうだとの見方を示した。これを受けて、停戦交渉の行方に期待が広がり、これまで高まっていた地政学的リスクへの警戒感が後退、原油が売られた。また、相場が前営業日に2カ月半ぶり高値まで上昇したことで、利益確定の売りも出やすかった。
 外国為替市場では対ユーロでドル売りが優勢。ドル建てで取引される商品の割安感につながり、朝方の原油相場はプラス圏で推移していた。朝方発表された6月の米雇用統計では、非農業部門の就業者数は前月比20万6000人増と、市場予想(ロイター通信調べ)の19万人増を上回った一方で、失業率は4.1%に悪化した。
 ▽ガソリン=反落。中心限月8月物の清算値は4.22セント安の1ガロン=255.91セント。
 ▽ヒーティングオイル=4営業日ぶりに反落。8月物の清算値は3.19セント安の1ガロン=260.24セント。

前日からの主な出来事