4万円挟んだ動き 2025年07月11日 14時24分
SBI証券投資情報部長・鈴木英之氏
日経平均株価は9月末まで3万8500~4万1500円のレンジ内で推移するだろう。米国との関税交渉中は悪材料が出やすいが、企業の継続的な自社株買いや親子上場を見直す動きが下支えしそうだ。業績の堅調さが確認されれば見直し買いが入り、指数はやや上振れすると予想する。4万円を挟んでの値動きとなりそうだ。
トランプ米大統領は、日本からの輸入品に課す相互関税率を従来の24%から25%に引き上げると表明した。しかし、日本から米国への輸出品は競争力が高く、代替が難しいものが多い。大手自動車メーカーでは米国での現地生産が進んでいる。日本企業は25%の関税率に耐え得ると考える。
ただ、企業業績の下方修正が相次げば弱含むだろう。7月下旬から本格化する企業の決算発表が注目される。トランプ関税の悪影響で米インフレ加速懸念が高まり、米国株が値下がりすることもリスク要因とみる。