上昇傾向は描きづらい 2025年06月17日 14時29分
光世証券エグゼクティブ・マネージャー西川雅博氏
日経平均株価は4月初旬の急落後、予想より早く回復してきた。一気に値を戻しただけに、騰勢は収まり、今後の上昇傾向は描きづらくなっている。急落からV字回復した場合、もちあい相場は長期化しがちだ。日経平均は3万6000~3万9000円で推移する展開がしばらく続くとみる。
市場はトランプ米大統領に振り回され続けてきたが、ようやく同氏の一挙手一投足に驚くこともなくなってきた。投資家の関心は関税問題から米国経済のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に移っている。米との関税交渉は先が読めないものの、株式市場に与える影響は相対的に小さくなるだろう。
イスラエルによるイラン空爆で地政学リスクが高まっているが、これまでの傾向を見ても中東情勢に関して市場は冷静な反応を示してきた。一時的な影響はあるが、長期的には悲観することはないと考えている。