無人艇配備へ展示会=航行も実演、中国にらみ―台湾 2025年06月17日 19時04分

【宜蘭(台湾北東部)時事】台湾国防部(国防省)の研究機関「国家中山科学研究院」は17日、北東部・宜蘭県蘇澳で軍事用水上無人艇の展示会を開き、内外メディアに公開した。李世強院長はあいさつで、来年から台湾軍が「無人艇の大量購入を始める」との方針を示した。
展示会に参加した12社のうち台湾企業3社は蘇澳沿岸で無人艇を航行させ、性能をアピール。中部・台中市の雷虎科技(サンダータイガー)は最大1.5トンの火薬などを積み込める自爆型高速無人艇「シーシャーク800」を公開し、遠隔操作の実演中に約90キロの最高時速に達した。
台湾は中国の軍事的威圧に対抗するため、比較的安価で機動的な武器を大量配備する「非対称戦」に力を入れる。顧立雄国防部長(国防相)は、今年下半期に無人艇などの購入費を含む特別予算を立法院(国会)に提示すると述べている。