〔東京外為〕ドル、一時144円台後半=昼前に月末要因の買いで上昇(28日正午) 2025年05月28日 12時14分
28日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、売り買いが交錯した後、昼前に月末要因とみられる買いが入り、一時1ドル=144円台後半に上昇した。仲値前後に売買が交錯して上下した後はもみ合ったが、昼前に買いが強まって再び水準を切り上げた。正午現在は、144円58~60銭と前日(午後5時、143円73~74銭)比85銭のドル高・円安。
前日の海外市場では、欧州時間も買いが続き、144円10銭台まで上昇した。米国時間は5月の米消費者景気信頼感指数が強かったほか、米株式市場が欧州連合(EU)に対する50%の関税の発動延期を好感して大幅高となったことにも支援され、中盤には144円40銭前後まで上値を切り上げる場面もあった。終盤は買い一服となり、144円20銭台に伸び悩んだ。
東京時間の早朝は144円10銭台へとやや軟化した。午前9時以降、戻り売りが出たことから143円80銭台に下げたが、仲値前後は実需筋とみられる買いで一時144円70銭台に浮上。ただ、すぐに売り戻されて144円20~30銭前後に押し戻された。正午にかけては買いが優勢となって上昇基調となった。
朝方は戻り売りのほか、「日本の長期金利が上昇したこともドル円の重しになった」(為替ブローカー)と指摘される。仲値前後は売り買いが交錯してやや大きく上下に振れた。いったんもみ合ったが、昼前に「月末要因とみられる買いのフローが入った」(大手邦銀)ことから再び上昇に転じた。午後は「40年債の入札結果が注目される」(同)との声が聞かれた。ユーロは午前9時以降、対円で強含み。対ドルでは小幅安。正午現在、1ユーロ=163円46~49銭(前日午後5時、162円99~163円01銭)、対ドルでは1.1305~1306ドル(同1.1340~1341ドル)。