〔東京外為〕ドル、一時146円台後半=利益確定や調整の売りで(14日午後3時) 2025年05月14日 15時13分
14日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、利益確定や調整などの売りに押され、一時1ドル=146円台後半に下落した。午後3時現在、147円06~08銭と前日(午後5時、147円85~87銭)比79銭のドル安・円高。
東京時間の早朝は147円30銭台で推移。その後は、時間外取引の米長期金利の上昇を眺めて買いが強まり、午前9時すぎには147円65銭前後まで水準を切り上げた。ただ、仲値公示に向けては「国内輸出企業のドル売り・円買いが優勢だった」(外為仲介業者)といい、午前10時すぎには147円前後に値を下げた。売り一巡後は買い戻しが入り、正午前には147円20銭台に持ち直した。
午後は再び下落基調に転じ、1時すぎに147円を割り込み、2時すぎには146円80銭台の安値を付けた。その後はやや値を戻しているが、上値重く推移している。
市場では、「新たな材料が出たわけではないが、前日発表された4月の米消費者物価指数が市場予想を下回り、ドルが売られたため、あす発表の4月の米小売売上高や卸売物価指数も弱い数字になることが警戒され、足元では利益確定や調整のドル売り・円買いが進んでいる」(同)との声が聞かれた。
また、加藤勝信財務相が13日の閣議後記者会見で、来週の先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に合わせてベセント米財務長官と会談し、「引き続き為替についての協議を進めたい」との意向を示したのを受け、市場で米政権から円安是正を求められるとの観測が強まっていることも、「ドル売り・円買いを促している」(国内証券)という。
ユーロは正午に比べ対円で弱含み、対ドルでもみ合い。午後3時現在、1ユーロ=164円50~54銭(前日午後5時、164円34~34銭)、対ドルでは1.1186~1187ドル(同1.1115~1115ドル)。