〔東京外為〕ドル、147円台前半=実需筋の売りなどで軟化(14日正午) 2025年05月14日 12時03分

 14日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需筋の売りなどに押され、1ドル=147円台前半に軟化している。日経平均株価の下落も圧迫要因となり、147円前後まで下げた後は買い戻しが入って下げ渋った。正午現在、147円19~19銭と前日(午後5時、147円85~87銭)比66銭のドル安・円高。
 前日の海外市場では、欧州時間は買い戻しが優勢となり、米国時間の序盤には148円20銭台に浮上。もっとも、4月の米消費者物価指数(CPI)の伸び率が鈍化したことで売りに転じ、147円60銭台に反落。その後は買い戻しが入ったものの、終盤に向けては調整売りが強まり、147円40銭台に水準を下げた。
 東京時間の早朝は147円30銭台で推移した後はやや買いが優勢となった。午前9時以降、実需筋の売りが出て、仲値すぎには147円前後まで下値を切り下げた。ただ、同水準では買い戻しが入り、正午にかけては147円20銭台に持ち直している。
 午前9時すぎには147円60銭台に浮上したが、「上値では実需筋の売りがやや優勢だった」(大手邦銀)とされ、反落に転じた。また、「日経平均株価が下落したこともドル円の重しになった」(為替ブローカー)と指摘されている。
 12日に米中が関税引き下げで合意し、ドル円は一気に水準を切り上げたが、その後は調整売りに押される展開となった。急騰した日経平均も水準調整となり、「ドル円はなお調整売りが出やすいものの、積極的に売り込む材料は見当たらず、現行水準を中心に落ち着きどころを探る展開が続くのではないか」(先の大手邦銀)との声が聞かれる。
 ユーロも午前9時以降、対円は軟化。対ドルは横ばい圏。正午現在、1ユーロ=164円68~71銭(前日午後5時、164円34~34銭)、対ドルでは1.1188~1189ドル(同1.1115~1115ドル)。

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