〔東京外為〕ドル、145円台後半=米中交渉進展期待で上昇(12日午前9時) 2025年05月12日 09時05分

 12日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米中貿易交渉の進展期待から買いが強まり、1ドル=145円台後半に上昇している。週末にスイス・ジュネーブで開催された米中交渉は「実質的な進展があった」(ベセント米財務長官)とされ、ドル円は買いが先行。早朝には146円台に乗せる場面もあった。午前9時現在、145円85~85銭と前週末(午後5時、145円16~18銭)比69銭のドル高・円安。
 先週末の海外市場では、欧州時間は145円台前半を軸にもみ合った。米国時間に入ると、調整的な売りで一時144円70銭台に下げが、同水準では買い戻され、中盤には145円台前半に持ち直した。終盤は同水準で動意を欠いた。週明け東京時間早朝は一時146円20銭台まで買われた後はやや伸び悩んでいる。
 米中協議は11日、2日間の日程を終えた。終了後、出席したベセント米財務長官は記者団に、「生産的だった。実質的な進展があった」と表明。グリア米通商代表部(USTR)代表は「迅速に合意したことが重要だ。両国の相違点は恐らく、考えていたほど大きくなかった」と述べた。これを受けて、週明け東京時間の早朝は「ドル買いが先行した」(為替ブローカー)という。
 ただ、「146円台前半はなお売りが厚い」(同)ため、いったんは伸び悩んだ。もっとも、「ドル円は146円台は重い印象ながらも、12日中にも発表される米中交渉の詳細への期待感から底堅さは維持するだろう」(大手邦銀)との声が聞かれる。
 ユーロも対円は上昇。対ドルは軟化。午前9時現在、1ユーロ=163円75~76銭(前週末午後5時、163円32~35銭)、対ドルでは1.1228~1228ドル(同1.1252~1252ドル)。

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