〔東京外為〕ドル、143円台前半=材料乏しく、もみ合い(7日正午) 2025年05月07日 12時13分

 7日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、手掛かり材料に乏しく、1ドル=143円前後でもみ合い。正午は143円11~13銭と前週末(午後5時、145円12~13銭)比2円01銭の大幅ドル安・円高。
6日の米国時間は米中貿易摩擦への警戒や長期金利低下で断続的に売られ、142円30銭台へ下落した。
 7日の東京早朝は米政府が米中高官が貿易問題を巡る協議をスイスで行うと発表すると、交渉の進展期待から143円30銭付近に急伸。午前は売買の決め手を欠き、142円70銭~143円30銭台で一進一退だった。
 トランプ米政権は6日、ベセント財務長官らが中国と10、11両日に貿易問題を協議すると発表。中国外務省も米国と協議すると公表した。米中双方が交渉を始めることを明らかにしたのは初めてで、ドル円は発表前から1円程度上昇した。もっとも、市場では米中協議は難航するとの見方が多い。国内銀行は「ディールが見えるまで、本格的なドル買いは入らない」と話しており、ドル円の戻りは限られている。
 午後のドル円は、FOMC結果などを控えて様子見となり、方向感が出にくいもよう。日本時間8日午前3時にFOMCの結果公表、同3時半からパエルFRB議長が会見を行う。FRBは政策金利を4.25~4.50%で据え置く見込みで、市場はパウエルFRB議長の会見に注目する。先の国内銀行は「パウエル議長は、労働市場が堅調な中、インフレリスクを警戒し、利下げに慎重な姿勢を維持するだろう」との見方を示す。
 ユーロは朝方に比べ対円、対ドルで横ばい。正午は、1ユーロ=162円30~32銭(前週末午後5時、164円41~43銭)、対ドルでは1.1340~1341ドル(同1.1327~1328ドル)。

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