当面、一進一退 2025年05月07日 14時32分

ニッセイ基礎研究所チーフ株式ストラテジスト井出真吾氏
 日経平均株価は当面、3万5000~3万8000円程度のレンジで一進一退となりそうだ。ただ、秋に企業の中間決算が出そろえば株価も少し強含み、3万8000~4万円のどこかで年末を迎えるのではないか。
 株式市場は今後も不安定に推移しやすい。果たして米国との貿易協議は、90日の相互関税一部停止期間内に決着するのか。ウクライナ情勢も不透明だ。7月の参院選で与党が議席を減らすと政治停滞が意識されて、株価の重しになる。
 トランプ米政権からこの先、どんな政策が出てくるかも分からない。何より企業の今年度業績予想は慎重で、日本株を買い上がれる状況ではない。
 しかし、中間決算段階では米関税の影響を業績に織り込めるだろう。そのころには米経済が不況と物価高が同時進行する「スタグフレーション」を回避できるかもはっきりする。業績に明るさが見えれば4万円回復もあり得る。

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