〔NY石油〕WTI軟調、63ドル台(28日午前) 2025年08月28日 22時58分

 【ニューヨーク時事】28日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、前日の上昇の後を受けて、軟調に推移している。米国産標準油種WTIの中心限月10月物は午前9時36分現在、前日清算値(終値に相当)比0.33ドル安の1バレル=63.82ドル。
 相場は前日、中心限月の清算値ベースで1.42%上伸した。この後を受けて、28日は朝方まで利食い売りが活発になり、一時63.50ドル近辺まで下落。あと安値拾いの買いに若干戻したが、軟調地合いにとどまっている。米エネルギー情報局(EIA)が27日公表した週報で、米原油在庫が前週比240万バレル減と、市場予想(190万バレル減=ロイター通信調査)を上回る取り崩しとなり、需給引き締まり観測が台頭していた。
 ロシア産原油を欧州に送る「ドルジバ・パイプライン」経由でのハンガリーとスロバキアへの原油輸送が再開されたと伝わったことも、相場の上値を抑えている。ハンガリーとスロバキアは22日、ウクライナによるロシアの石油施設攻撃に伴い、ドルジバ・パイプライン経由の原油供給が少なくとも5日間停止されるとの見通しを示していた。

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