〔東京外為〕ドル、143円台後半=株伸び悩みなどで水準切り下げ(30日午後3時) 2025年06月30日 15時07分
30日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日経平均株価の伸び悩みなどに圧迫され、1ドル=143円台後半に水準を切り下げている。午前中は実需筋の売りに押され、午後に入ると株価の伸び悩みなどで下値模索となった。午後3時現在、143円91~91銭と前週末(午後5時、144円46~47銭)比55銭のドル安・円高。
前週末の米国時間の序盤は、5月の個人消費支出の低調な結果を受けて、いったん144円30銭台に下落。ただ、コアPCE物価指数の伸びが予想を上回ったほか、月末に伴うドル買いフローが入ったことから144円90銭台に乗せた。終盤は、144円80銭付近で推移した。
週明け東京早朝は、トランプ米大統領が日本の自動車貿易について「不公平だ」と不満を表明したことを受け、日米通商交渉の先行き不透明感から、一時144円20銭台に下落した。午前9時以降、四半期末に伴う実需筋の買いで144円70銭台に上昇。その後は、持ち高調整の売りなどが出たことから、144円05銭前後に下げた。正午にかけて144円20銭台に持ち直したが、午後は日経平均の伸び悩みなどで143円台後半に軟化した。
日経平均は午前中に大幅高となったものの、ドル円は「四半期末要因の調整的な売りがみられ、午後は株価の伸び悩みも下押し要因になった」(為替ブローカー)と指摘される。目先は「調整売りも一巡し、いったんは値固め局面になるのではないか」(大手邦銀)との声が聞かれる。ユーロも午後は対円で軟化。対ドルは横ばい圏。午後3時現在、1ユーロ=168円75~76銭(前週末午後5時、169円24~25銭)、対ドルでは1.1726~1727ドル(同1.1715~1716ドル)。