〔NY石油〕WTI軟調、65ドル台(30日午前) 2025年06月30日 23時03分

 【ニューヨーク時事】週明け30日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、主要産油国による一段の増産観測などが重しとなり、やや売りが先行している。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は午前9時50分現在、前週末清算値(終値に相当)比0.13ドル安の1バレル=65.39ドル。
 イスラエルとイランが停戦状態を維持する中、市場の関心は地政学的リスクから需給動向に移行。前週末にかけて3営業日続伸した反動で持ち高調整の売りも出やすく、軟調地合いとなっている。
 石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は7月6日に会合を開催。5、6、7月に続き、8月も自主減産分の段階的な縮小を進め、過去3カ月と同規模の日量41万1000バレルの増産を決めるとの見方が広がっている。また、トランプ米政権による高関税政策を背景に、世界経済の先行き不透明感が強いとして、需要鈍化への懸念もくすぶっている。

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