〔NY外為〕円、144円台後半(27日) 2025年06月28日 06時40分
【ニューヨーク時事】週末27日のニューヨーク外国為替市場では、月末および四半期末を控え、持ち高調整の円売り・ドル買いが優勢となり、円相場は1ドル=144円台後半に下落した。午後5時現在は144円60~70銭と、前日同時刻(144円35~45銭)比25銭の円安・ドル高。
米商務省が朝方発表した5月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.3%上昇(前月2.2%上昇)。伸び率は3カ月ぶりに拡大したが、市場予想と一致した。価格変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数の上昇率は2.7%となり、前月(2.6%上昇)から加速。ただ、物価上昇圧力は警戒されたほど強まらず、トランプ米政権による高関税政策の影響は顕在化していないとの見方から、市場の反応は限定的。米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測を背景とした円買い・ドル売りの流れが一巡し、月末や四半期末を控えた持ち高調整の取引にとどまった。
米長期金利の指標である10年債利回りが午後に再び上昇に転じる場面では、ドル買いが促されたが、円の下値は堅かった。
このほか、米関税政策やパウエルFRB議長の後任人事を巡る先行き不透明感から積極的な商いは手控えられたもよう。トランプ大統領は27日、自身のSNSに「カナダとの全ての貿易協議を終了する」と投稿。7日以内にカナダからの輸入品に課す関税を7日以内に通知する方針を示した。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1717~1727ドル(前日午後5時は1.1696~1706ドル)、対円では同169円47~57銭(同168円85~95銭)と、62銭の円安・ユーロ高。