〔東京外為〕ドル、144円前後=終盤、米金利低下で軟化(26日午後5時) 2025年06月26日 17時06分

 26日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、終盤、時間外取引で米長期金利が低下したことで売りが強まり、1ドル=144円前後に軟化している。トランプ米大統領がFRB次期議長の早期指名を検討しているとの報道を受けた売りが一巡した後はいったん持ち直したが、終盤に売り直された。午後5時現在、144円06~06銭と前日(午後5時、145円30~32銭)比1円24銭の大幅ドル安・円高。
 前日の海外市場では、欧州時間から米国時間の序盤にかけ、米長期金利の上昇に伴い、145円20銭台から146円近くまでじりじりと上昇した。5月の米新築住宅販売件数が公表され、市場予想を大きく下回ると反転し、一時145円近辺まで下落。その後は145円台前半で推移した。
 東京早朝は売りが先行し、145円割れとなった。トランプ大統領が、利下げに慎重なパウエル議長の後任を今年夏から秋にかけて前倒しで発表する意向だと米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが報道。これを受けて、利下げに前向きなハト派の人材が議長になるとの見方からドル売りが強まった。実需筋の売りも加わり、仲値前後に144円60銭台に下落。いったん持ち直したが、昼すぎに144円50銭台に反落。その後は買い戻され、144円台後半に浮上したが、終盤に売りが再燃した。
 市場では「欧州勢の参入する時間帯に米金利が低下し、全般的なドル売りが強まった」(為替ブローカー)という。チャート的には「144円台半ばの下値抵抗線を割り込み、なおも売りが出やすい」(大手邦銀)との声が聞かれた。
 ユーロは終盤、対円は軟化。対ドルは強含み。午後5時現在、1ユーロ=168円69~71銭(前日午後5時、168円54~56銭)、対ドルでは1.1710~1710ドル(同1.1599~1599ドル)。

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