〔東京外為〕ドル、144円台後半=低調な米住宅指標受け下落(26日午前9時) 2025年06月26日 09時02分

 26日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米国の低調な住宅関連指標を受けた早期利下げ観測などを背景に、1ドル=144円台後半に下落している。午前9時現在、144円90~91銭と前日(午後5時、145円30~32銭)比40銭のドル安・円高。
 前日の海外市場では、欧州時間から米国時間の序盤にかけ、米長期金利の上昇に伴い、145円20銭台から146円近くまでじりじりと上昇した。5月の米新築住宅販売件数が公表され、市場予想を大きく下回ると反転し、一時145円近辺まで下落。その後は145円台前半で推移した。東京時間の早朝は売りが強まり、145円を割り込んだ。
 5月の米新築住宅販売件数(季節調整済み、年換算)は前月比13.7%減の62万3000戸(ロイター通信まとめの市場予想は69万3000戸)となった。さらに、前月分は74万3000戸から72万2000戸へ下方修正された。市場では「米利下げ期待を高める結果だった」(国内証券)と受け止められ、ドル売り要因になった。
 パウエルFRB議長は米上院銀行委員会で証言したが、「前日の下院金融サービス委員会での証言内容と大きくは変わらず、あまり材料視されなかった」(邦銀)とみられる。
 本日は、東京時間は手掛かり材料が乏しく、日経平均株価や時間外取引の米長期金利などに応じ、限られた値動きになる公算が大きい。ただ、本日の取引のスポット応当日が月末となるため、特に仲値公示に向けては「実需筋の売買動向で相場が動く可能性がある」(外為仲介業者)という。
 ユーロは対円、対ドルで上昇。午前9時現在、1ユーロ=169円28~31銭(前日午後5時、168円54~56銭)、対ドルでは1.1683~1684ドル(同1.1599~1599ドル)。

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