〔東京外為〕ドル、144円台後半=米中協議をめぐり売買交錯(11日正午) 2025年06月11日 12時02分
11日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米中貿易協議をめぐって売り買いが交錯する中、1ドル=144円台後半でもみ合っている。同協議の進展期待で買いが強まる場面もある一方、戻り売りも出て、全般は一進一退となっている。正午現在、144円94~96銭と前日(午後5時、144円72~74銭)比22銭のドル高・円安。
前日の欧米市場では、欧州時間は144円台後半でもみ合った後、米国時間の序盤は144円台半ばに軟化。その後は、当局者発言を手掛かりに米中協議の進展期待がやや広がり、中盤には一時145円台に乗せる場面もあったものの、終盤には戻り売りも出たことから144円80銭台に伸び悩んだ。
東京時間の早朝も同水準で推移したが、「中国高官が『米中は貿易の枠組みで合意に達した』と表明した」との一部報道を受けて一時145円10銭台に上昇。買い一巡後は戻り売りに押され、午前9時すぎには144円60銭台に反落。その後は買い戻されて午前11時前後に再び145円台に乗せたが、正午にかけては戻り売りで伸び悩んでいる。
米中協議の進展期待が「ドル円の支援要因となり、買いが強まる場面もみられている」(為替ブローカー)ものの、「具体的な進展内容はなお不明となっているため、積極的には上値を追いにくい」(大手邦銀)という。また、「期待だけでは買いは続かず、戻り売りも出やすい」(同)との指摘も聞かれた。午後は「米中協議で続報がなければ日本時間今夜の米消費者物価待ちになる」(先のブローカー)とみられる。
ユーロは午前9時以降、対円、対ドルで伸び悩み。正午現在、1ユーロ=165円45~48銭(前日午後5時、164円87~90銭)、対ドルでは1.1412~1418ドル(同1.1391~1391ドル)。