〔米株式〕NYダウ反落、26ドル安=ナスダックも安い(19日午前) 2025年05月19日 23時29分
【ニューヨーク時事】週明け19日午前のニューヨーク株式市場は、格付け大手ムーディーズ・レーティングスによる米国債の格下げを受けて売りが先行し、反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時15分現在、前週末終値比26.28ドル安の4万2628.46ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は90.55ポイント安の1万9120.55。
ムーディーズは16日、米国債の格付けを最上級の「Aaa」から「Aa1」に1段階引き下げた。米政府の債務拡大により、利払い費が膨らんでいることを理由とした。これを受けて米国の財政悪化が改めて注目されたことで米国債が大きく売られ、米長期金利が急上昇。米株の割高感が意識される中で、これまで買われてきた銘柄を中心に利益確定の売りが先行した。
米民間有力調査会社コンファレンス・ボード(CB)が19日に発表した4月の景気先行指数は1.0%低下と、市場予想(0.9%低下=ロイター通信調べ)を下回ったことも米景気の先行き懸念につながった。
ただ、前週に一時売り込まれたものの週末に一部値を戻したユナイテッドヘルス・グループが続伸し、ダウをけん引。その他のヘルスケアなどのディフェンシブ銘柄にも買いが入り、米株を支えている。
その他の個別銘柄では、ベライゾン・コミュニケーションズ、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も高い。一方でウォルマート、ナイキ、ホーム・デポなの小売銘柄の下げが目立つ。トランプ米大統領は17日、SNSの投稿でウォルマートの値上げ方針を巡り、関税のせいにするべきではないと批判した。米関税政策が業績を悪化させるとの観測が強まった。