〔東京外為〕ドル、143円台後半=持ち高調整の買いで上昇(28日午後5時) 2025年04月28日 17時14分

 28日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、新規の材料が乏しい中、持ち高調整の買いがやや先行し、1ドル=143円台後半に上昇した。午後5時は、143円61~62銭と前週末(午後5時、143円39~40銭)比22銭のドル高・円安。
 午前は、国内輸出企業のドル売り・円買いに押され、143円30銭台に下落。実需の売り一巡後は、143円80銭台に持ち直した。
 午後は、トランプ米大統領の関税政策の先行き不透明感から、再び143円30銭近辺へ緩んだが、米長期金利が時間外取引で上昇すると、143円80銭台を回復した。
 ドル円は、143円30銭付近で下値が堅かった一方、143円80銭台では頭が重く、方向感が出なかった。引き続きトランプ米政権による関税政策の行方が読めない中、持ち高調整主体の売買に終始した。大型連休の谷間で、参加者が少なかったことも、値動きを鈍くした。今週は、2回目の日米関税協議が行われるほか、米国のGDPや雇用統計が発表される。市場では「重要イベントを見極めるまでは、動きにくい」(国内銀行)との声が聞かれた。
 ユーロは対円で小幅上昇、対ドルは小幅下落。午後5時は、1ユーロ=162円99~163円01銭(前週末午後5時、162円89~91銭)、対ドルでは1.1348~1348ドル(同1.1359~1359ドル)。

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