ガザ停戦交渉「少し進展」=当事者の妥協要求―カタール首相 2025年04月28日 15時39分

【カイロ時事】カタールのムハンマド首相兼外相は27日、同国が仲介役を務めるパレスチナ自治区ガザの停戦交渉に関し、24日に新たな協議が開かれ、「少しばかり進展が見られた」と述べた。一方で「どのように戦争を終わらせるかという究極の問題について、答えを見つける必要がある」と述べ、合意に至るには依然として課題が残っているとの認識を示した。ロイター通信が報じた。
イスラエルメディアは24日、同国の対外情報機関モサドのバルネア長官がムハンマド氏との会談のため、カタールへ出発したと伝えていた。ムハンマド氏の指摘した「進展」は、この会談で見られたと考えられる。
ドーハで27日、トルコのフィダン外相と共に記者会見したムハンマド氏によると、イスラム組織ハマスはイスラエルが戦争を終結させるなら、同組織が拘束する人質全員を解放する意向だ。だが、イスラエルは戦争終結の明確な見通しを示さず、人質返還を求めている。
ムハンマド氏は「当事者間で共通の目標や共通のゴールがなければ、(戦争終結の)可能性は非常に低くなる」と語り、双方が妥協点を探る必要性を訴えた。
ガザ交渉を巡っては、5~7年の停戦期間を設け、ハマス拘束下の人質全員を解放するとしたカタールやエジプトの案などが議題に上っているとみられている。
ハマス幹部は26日、AFP通信の取材に、イスラエルと「(人質の)一括解放と5年間の停戦の用意がある」と明言した。だが、イスラエルは長期の停戦には難色を示すとみられる。