5月8日から3日間停戦=ウクライナに順守要求―ロシア 2025年04月28日 20時31分

ロシア大統領府は28日、声明を出し、プーチン大統領の判断により、ウクライナで5月8~10日に停戦すると表明した。同9日は旧ソ連の対ドイツ戦勝80年記念日に当たり、これに合わせて期間を設定した。
停戦は8日午前0時(日本時間同6時)から72時間。声明は、ウクライナに対しても期間中の攻撃停止を要求し、ウクライナ側に違反があれば「ロシア軍は適切に対応する」と警告した。
ウクライナのシビハ外相はX(旧ツイッター)で「ロシアが本当に平和を望むなら、即時に停戦しなければならない。なぜ5月8日まで待つのか」と不信感を示した。
戦勝記念日にモスクワ「赤の広場」で行われる軍事パレードには中国の習近平国家主席ら「友好国」首脳が参列する見通しで、停戦には国際社会からの批判を和らげる意図がありそうだ。
ウクライナ戦争の早期終結を目指して停戦を仲介するトランプ米大統領は4月27日、ウクライナへの攻撃を繰り返すロシアに対して「非常に失望している」と述べ、交渉の席に着くよう求めた。こうした中、プーチン氏には交戦停止に前向きな姿勢をアピールし、米側の歓心を買う狙いもあるとみられる。
ただ、レビット米大統領報道官は28日の記者会見で、トランプ氏は「恒久的な停戦を望んでいる」と強調。ロシアが発表した一時停戦では不十分だとの認識を示した。