〔NY金〕反落、3298.40ドル=週間では0.90%安(25日) 2025年04月26日 04時09分

 【ニューヨーク時事】週末25日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米中貿易摩擦激化への過度の警戒感が後退する中で売られ、反落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比50.20ドル(1.50%)安の1オンス=3298.40ドル。週間では0.90%安となった。
 中国メディアの財経は25日、中国が米国製の一部半導体について、対米報復関税の適用対象から外したと伝えた。米ブルームバーグ通信は同日、米国への依存度が高い医療機器などについても免除対象への追加が検討されていると報じた。トランプ米大統領やベセント財務長官が今週中に対中関税をめぐる強硬姿勢を緩和したとも受け止められる発言をしていたこともあり、米中貿易摩擦激化をめぐる投資家らの警戒感が後退、これまで安全資産として買われてきた金には売り圧力が加わった。
 また、外国為替市場ではユーロを中心に対主要通貨でドル買いが先行。ドル建てで取引される商品の割高感から、金が売られた。
 サクソバンクの商品戦略責任者、オール・ハンセン氏は「今後数日間は、アジアのトレーダーや投資家の反応を見極めることが重要となってくるだろう。彼らはここ数カ月一貫して需要をけん引する存在だった」と述べた。同氏はその上で「われわれは、引き続き金相場が長期的には楽観的だとみている。しかし、金相場が3500ドルの目標を達成した後で、この水準から一段高となるには経済的、政治的な環境の悪化が必要となるだろう」と付け加えた。

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