〔NY石油〕WTI続伸、63.02ドル(25日) 2025年04月26日 04時54分
【ニューヨーク時事】週末25日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米中貿易交渉を巡る不透明感を背景とした売りが一服し、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比0.23ドル(0.37%)高の1バレル=63.02ドルだった。7月物は0.19ドル高の62.33ドル。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の一部の加盟国が6月以降の生産方針について、増産幅の拡大を提案。需給が緩むとの見方から、取引前半は売りが先行していた。中国外務省の郭嘉昆副報道局長が25日の記者会見で、米国からの輸入品に対する報復関税免除について「承知していない」と発言したほか、対米関税交渉に関し「実施していない」と強調したことも売り要因となっていた。
ただ、その後、米中貿易摩擦懸念を受けた原油売りが一巡。安値拾いの買いや週末を前にした持ち高調整の買い戻しが優勢となった。
一方、ロシアのプーチン大統領は25日、モスクワを訪問したウィトコフ米中東担当特使とクレムリン(大統領府)で会談した。ウシャコフ大統領補佐官(外交担当)によると、今回の会談は約3時間に及び、ロシアとウクライナの停戦に向けた直接協議の可能性を模索したという。地政学リスクに伴う過度な供給不安が後退した面もあり、上値は重かった。
▽ガソリン=続伸。中心限月5月物の清算値は1.32セント高の1ガロン=211.89セント。
▽ヒーティングオイル=続伸。5月物の清算値は2.36セント高の1ガロン=216.73セント。