〔東京外為〕ドル、143円台前半=円安是正の警戒感後退で急伸(24日午前9時) 2025年04月24日 09時10分
24日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日米財務相会合での円安是正要求への警戒感が後退したことなどから、1ドル=143円台前半に急伸している。午前9時は、1ドル=143円18~19銭と前日(午後5時、141円86~87銭)比1円32銭の大幅ドル高・円安。
23日の海外市場では、欧州時間は141円50銭台~142円10銭台で推移。米国時間の序盤は、4月の製造業PMIの良好な結果や、一部メディアによる米政権の中国への関税引き下げ報道などから買いが先行。また、ベセント財務長官が日米財務相会談で、「為替の目標水準」については議題に上げないと明言したこともドル買い・円売りを後押しし、終盤には143円50銭台まで上伸した。
24日の東京早朝は、トランプ米大統領が「対中関税が引き下がるかどうかは、中国次第」と発言したことで、一時142円80銭台へ軟化したが、その後は買い直されて143円10~20銭台で推移している。
東京市場も、米中貿易摩擦や日米財務相会談での円安是正要求への警戒感が後退したことから、ドル買い・円売りの流れが継続するとみられる。市場関係者は「144円を目指す展開」(FX会社)と予想する。ただ、「トランプ氏は『パウエル議長は間違い犯したと思っている』と述べており、ドル安・円高に転じる可能性もある」(外為仲介業者)との声も出ていた。
ユーロは対円で上昇、対ドルは下落。午前9時現在、1ユーロ=162円21~24銭(前日午後5時、161円51~54銭)、対ドルでは1.1329~1330ドル(同1.1384~1384ドル)。