〔NY石油〕WTI3日続落、70.61ドル(6日) 2025年02月07日 06時09分
【ニューヨーク時事】6日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、トランプ米大統領による増産方針が改めて示されたとの一部報道を背景に、3日続落した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は前日比0.42ドル(0.59%)安の1バレル=70.61ドルと、前日に続き、中心限月の清算値ベースで昨年12月下旬以来約1カ月ぶりの安値を付けた。4月物は0.37ドル安の70.37ドル。
サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは5日、主要油種アラブ・ライト原油について、3月のアジア向け公式販売価格(OSP)を大きく引き上げた。これを背景に、朝方の相場では買いが先行した。
米財務省は6日、中国向けに年間数百万バレルのイラン産原油の輸送を支援する一部の個人やタンカーに対し、新たな制裁を科すと公表した。トランプ氏は4日、イランが核兵器保有に近づきつつあると警告し、「最大限の圧力」政策を再開する覚書に署名していた。産油国イランの供給が混乱するとの警戒感が高まり、相場は午前に一時71.85ドル付近まで上昇する場面もあった。
ただ、ロイター通信はトランプ氏が6日、原油価格を引き下げて物価を落ち着かせるため、増産する意向を改めて示したと報道。供給過剰懸念が一部で再燃したことが下押し要因となった。
▽ガソリン=3日ぶりに反発。中心限月3月物の清算値は2.40セント高の1ガロン=207.47セント。
▽ヒーティングオイル=3日ぶりに反発。3月物の清算値は1.38セント高の1ガロン=239.80セント。