〔東京外為〕ドル、156円台前半=米指標やトランプ氏発言で下落(24日午前9時) 2025年01月24日 09時07分
24日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米雇用関連指標の悪化やトランプ米大統領の発言を背景に売りが優勢となった海外市場の流れを引き継ぎ、1ドル=156円台前半に下落している。午前9時現在、156円14~15銭と前日(午後5時、156円59~62銭)比45銭のドル安・円高。
前日の海外市場では、欧州時間は調整売りなどで156円20銭前後に軟化した後、156円60銭近辺に浮上。米国時間の序盤は、新規失業保険申請件数が2週連続で悪化したことを受けて売りが優勢となり、156円10銭台に下落した。中盤は、米長期金利の上昇などで、156円40銭台に持ち直したが、トランプ米大統領がFRBに利下げを求める発言したことを背景に、155円80銭台に値を下げた。終盤は日銀決定会合の結果公表を控えた利益確定の売りなどで、155円70銭台に下押される場面があったが、その後は156円前後に値を上げた。東京時間の朝方は156円10銭前後で推移している。
東京市場は、実質五・十日のため「実需のフローが膨らむ可能性がある」(外為仲介業者)とされ、仲値公示に向けて動意づく可能性がある。ただ、実需の売買が一巡した後は、日銀決定会合の結果公表を控えて様子見ムードが広がりそうだ。
市場では「利上げ決定は織り込み済みのため、ドル円の反応は限られる」(同)との声が聞かれた。注目は午後3時半からの植田総裁の会見で、前回利上げを決定した7月会合後の会見ではタカ派姿勢を示したことで急速に円高が進んだ経緯があるため「今回はそれほどタカ派姿勢は示されず、材料出尽くしで円が売られる」(大手証券)との指摘があった。ユーロは対円で下落、対ドルで上昇。午前9時現在、162円63~64銭(前日午後5時、162円86~88銭)、対ドルでは1.0415~0416ドル(同1.0400~0400ドル)。