〔NY石油〕WTI3日続落、75.89ドル(21日) 2025年01月22日 06時29分

 【ニューヨーク時事】連休明け21日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、トランプ米大統領が改めて原油増産に言及したことで需給緩和観測が強まり、3営業日続落した。米国産標準油種WTIの2月物は前週末清算値(終値に相当)比1.99ドル(2.56%)安の1バレル=75.89ドルだった。3月物は1.56ドル安の75.83ドル。
 20日に就任したトランプ米大統領は、エネルギーの国家非常事態を宣言。化石燃料の増産を可能にし、物価引き下げを目指す考えを明確にした。米国における生産量がすでに記録的な水準にある中で、需給が今後一段と緩むとの観測が強まった。
 米エネルギー情報局(EIA)は20日付のリポートで、2025、26年は原油価格の低下を見込んでいると再確認した。
 ロイター通信は20日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が、パレスチナ自治区ガザにおける停戦発効を受け、商船への攻撃をイスラエルと関連がある船舶に限定すると報道じた。これを受け、紅海周辺の地政学的リスクを背景とした過度の供給不安が和らぎ、原油が売られた面もあった。
 ▽ガソリン=3営業日続落。2月物の清算値は2.79セント安の1ガロン=208.43セント。
 ▽ヒーティングオイル=4営業日ぶり反落。2月物の清算値は6.29セント安の1ガロン=255.81セント。

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