〔東京外為〕ドル、149円台後半=財務官の円安けん制受け伸び悩み(18日正午) 2024年10月18日 12時19分

 18日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、財務省の三村淳財務官による円安けん制発言などを受け、1ドル=149円台後半に伸び悩んだ。正午現在、149円92~92銭と前日(午後5時、149円77~77銭)比15銭のドル高・円安。
 前日の海外市場では、9月の米小売売上高が良好だったことを受け、149円台半ばから約2カ月半ぶりの150円台へ急伸。いったん利食い売りなどで149円60銭台まで下げたが、その後は再び買われ、一時150円30銭台の高値を付けた。米国では週間新規失業保険申請件数が前週から減少。10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を上回り、米利下げ観測後退を背景に、米長期金利が上昇し、ドルが買われた。
 東京市場の午前は、三村財務官が為替相場に関して記者団に「足元ではやや一方向な、あるいは急速な動きもみられる」、「投機的な動きも含め為替市場の動向を高い緊張感を持って注視していきたい」などと発言。「市場で円安けん制と受け止められた」(外為仲介業者)ため、ドル円は水準を切り下げた。
 週末を控えて実質的な五・十日となり、仲値にかけては「国内輸出企業のドル売り・円買いが多かった」(大手証券)とされ、一時149円80銭台まで値を下げた。日経平均株価の上げ幅縮小も、ドル円の重しになったとみられる。もっとも、下値も堅く、その後は150円を挟んだもみ合いとなっている。
 ユーロは朝方に比べ、対円で小動き、対ドルで強含み。正午現在、1ユーロ=162円48~49銭(前日午後5時、162円55~57銭)、対ドルでは1.0838~0838ドル(同1.0853~0854ドル)。

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