〔NY石油〕WTI5日ぶり反発、70.67ドル(17日) 2024年10月18日 04時48分

 【ニューヨーク時事】17日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米原油や石油製品在庫の減少を背景に、5営業日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月11月物の清算値(終値に相当)は前日比0.28ドル(0.40%)高の1バレル=70.67ドルだった。12月物は0.27ドル高の70.09ドル。
 米エネルギー情報局(EIA)が午前発表した週間在庫統計(11日までの1週間)では、原油在庫は前週比220万バレル減と、市場予想(180万バレル増=ロイター通信調べ)に反する取り崩しとなった。ガソリン在庫とディスティレート(留出油)在庫の取り崩し幅もそれぞれ予想を上回った。これを背景に需給が緩むとの警戒感が和らぎ、原油は買いが先行した。前日まで4営業日続落した反動から、安値拾いの買いも入った。
 ただ、この日発表された強めの米経済指標を背景とした対ユーロでのドル高がドル建てで取引される商品の割高感につながり、相場の上値は抑えられた。
 一方、イスラエルのカッツ外相は17日、声明を出し、パレスチナのイスラム組織ハマスの最高指導者シンワル氏がイスラエル軍によって殺害されたと明らかにした。同軍はパレスチナ自治区ガザの戦闘で、ハマスの幹部を相次ぎ排除してきており、同氏はイスラエルにとって「ハマス壊滅」の目標に向けた最後の主要な標的だった。死亡が確認されたことで、組織が弱体化するとの見方が一部で浮上。死亡確認の報が伝わった直後には売りで反応する場面があり、一時節目である70ドルを割り込んだものの、その後は切り返した。
 ▽ガソリン=続伸。中心限月11月物の清算値は0.65セント高の1ガロン=204.68セント。
 ▽ヒーティングオイル=5営業日ぶりに反発。11月物の清算値は1.98セント高の1ガロン=219.45セント。

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