〔東京外為〕ドル、150円台前半=終盤、米金利上昇で持ち直す(18日午後5時) 2024年10月18日 17時07分

 18日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、三村淳財務官の円安けん制発言で売られ、一時1ドル=149円70銭台に反落。ただ、終盤に時間外取引で米長期金利が上昇したことから150円前後に持ち直した。午後5時現在、150円08~09銭と前日(午後5時、149円77~77銭)比31銭のドル高・円安。
 ドル円は早朝、前日の海外時間に買われた流れから150円10銭台で取引された。その後は三村財務官の円安けん制発言で反落。実需筋の売りも出て、仲値すぎに149円80銭台に下落。正午前後は149円90銭台で推移した。午後は戻り売りが再燃し、149円70銭台に下落したが、終盤は米金利上昇で買い戻しが入った。
 前日の海外市場では、9月の米小売売上高が強めとなり、約2カ月半ぶりの150円台に急伸。いったん軟化したが、買いが再燃して一時150円30銭台の高値を付けた。米週間新規失業保険申請件数や10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数などが強く、米長期金利が上昇したことがドル円を支援した。終盤も150円台を維持した。
 東京市場は、三村財務官が「やや一方向な、急速な動きもみられる」「為替市場の動向を高い緊張感を持って注視したい」と円安をけん制。これを受けて戻り売りが優勢となった。午後は「財務官のけん制発言で上値が重いことが嫌気されて改めて戻り売りが出た」(為替ブローカー)という。ただ、終盤には「英小売統計が強く、英金利が上昇。これに米金利もなびき、ドル円の買いを誘った」(大手邦銀)。もっとも、「円安けん制発言もあり、上値は限られる」(同)との声が聞かれる。
 ユーロも終盤、対円は上昇。対ドルは小動き。午後5時現在、1ユーロ=162円70~74銭(前日午後5時、162円55~57銭)、対ドルでは1.0841~0841ドル(同1.0853~0854ドル)。

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