〔NY石油〕WTI下げに転じる、69ドル台(16日午前11時20分) 2024年10月17日 00時24分

 【ニューヨーク時事】16日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、対ユーロでのドル高をきっかけに売りが優勢となり、下げ幅を拡大している。米国産標準油種WTIの中心限月11月物は午前11時20分現在、前日清算値(終値に相当)比0.81ドル安の1バレル=69.77ドル。
 外国為替市場では対ユーロでドル買いが優勢。ドル建てで取引される商品の割高感につながり、原油相場を圧迫した。また、中国の景気減速に伴うエネルギー需要先行き懸念も相場の売り材料。国際エネルギー機関(IEA)は前日発表の月報で2024年の世界石油需要の伸びについて、見通しをさらに下方修正。石油輸出国機構(OPEC)も14日の月報で24年と25年の世界石油需要の伸び予想を引き下げていた。
 前日の原油先物相場は、中東情勢の緊迫化を背景とした過度な供給不安が後退し、4%超の急落となった。この日は短期間で急速に売られた反動から安値を狙った買いや持ち高調整目的の買いが入り、もみ合う場面もみられた。

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