〔米株式〕NYダウ反発、134ドル高=ナスダックは安い(16日午前) 2024年10月16日 23時11分

 【ニューヨーク時事】16日午前のニューヨーク株式相場は、おおむね堅調な内容となった金融大手各社の決算を眺めて前日の売り圧力が和らぎ、反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比134.01ドル高の4万2874.43ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は92.31ポイント安の1万8223.28。
 米金融大手モルガン・スタンレーが朝方発表した2024年7~9月期決算は、増収増益となり、売上高に当たる純営業収益と調整後1株当たり利益(EPS)は市場予想を上回った。企業のM&A(合併・買収)に関する助言など投資銀行業務の底堅さが寄与した。米金融大手各社が発表した7~9月期決算が軒並み良好な内容だったことを背景に、買い安心感が広がっている。
 オランダの半導体製造装置大手ASMLが2025年の業績予想を引き下げたことや、バイデン米政権が一部の国を対象に人工知能(AI)向け半導体の販売制限を検討しているとの報を受け、前日に売りが広がった半導体大手銘柄の一部に買い戻しも入っているもよう。
 ただ、9月の米小売売上高などの発表や、複数の米連邦準備制度理事会(FRB)高官の講演を週後半に控えて様子見気分も強く、積極的な商いは手控えられている。
 ダウ構成銘柄を見ると、前日大幅安となったユナイテッドヘルス・グループが2%超高。シスコシステムズやゴールドマン・サックスも買われている。個別銘柄では、モルガン・スタンレーが7%超高と大幅上昇。一方、インテルが3%超安と下げが目立つ。中国サイバーセキュリティー協会(CSAC)が中国で販売されているインテルの製品をセキュリティー審査の対象にするべきだとの見解を示したと伝わった。

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