〔東京外為〕ドル、161円台後半=高値更新、米長期金利上昇で(2日午後5時) 2024年07月02日 17時05分

 2日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、長期金利上昇などを背景に、1ドル=161円台後半と1986年12月以来、約37年半ぶりの高値を更新した。午後5時現在は、161円64~65銭と前日(午後5時、161円01~03銭)比63銭のドル高・円安。
 午前は、国内輸入企業などの買いでじり高となり、161円60銭台に上昇した。その後は、前日の海外市場の高値接近で頭が重くなり、161円50銭台へ緩んだ。
 午後は、日経平均の大幅上昇で、161円74銭と前日の海外市場の高値を上抜けた。終盤は、ユーロ円の下落に圧迫され、161円60銭前後に軟化した。
 前日の米国市場では、6月のISM製造業PMIが、48.5と前月の48.7から悪化。好不況の分かれ目とされる50を3カ月連続で割り込んだ。
 ドル円は低調なISMを受けて、いったん161円前後へ下落したが、ロンドンフィキシングに向けては、月初のドル買いフローが膨らみ、161円70銭台に上伸した。米大統領選の討論会でトランプ前大統領が優勢となり、同氏が掲げる政策が財政赤字拡大を招くとの見方から、長期金利が上昇したこともドル買いを支援した。
 東京市場も強地合いを維持し、前日の海外市場の高値を上抜いた。「米経済指標は悪化しているものの、年内2回の利下げはないとの見方に変化はない」(国内銀行)といい、ドル高・円安基調が続いている。別の国内銀行は「ドル高・円安トレンドが鮮明で、今後1、2カ月で165円まで上がっていく」(国内銀行)との見方を示す。
 ユーロは対円で横ばい、対ドルは下落。午後5時現在は、1ユーロ=173円25~27銭(前日午後5時、173円16~19銭)、対ドルでは1.0718~0718ドル(同1.0754~0754ドル)。

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