〔NY外為〕円、161円台半ば=対ユーロは最安値更新(1日) 2024年07月02日 06時37分

 【ニューヨーク時事】週明け1日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の上昇を受けて、円売り・ドル買いが加速し、円相場は一時1ドル=161円72銭と、1986年12月以来、約37年半ぶりの安値に下落した。午後5時現在は161円44~54銭と、前営業日同時刻(160円84~94銭)比60銭の円安・ドル高。対ユーロでは一時1ユーロ=173円68銭を付け、史上最安値を更新した。
 11月の米大統領選に向けて6月27日に開催されたテレビ討論ではバイデン大統領の言動が精彩を欠き、トランプ前大統領が勝利するとの観測が拡大している。トランプ氏が大統領に返り咲けば、関税引き上げなどによりインフレ上昇圧力を招くとの見方から、米長期金利が上昇。これが円売り・ドル買いを支援した。
 米サプライ管理協会(ISM)が午前に発表した6月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は市場予想を下回り、48.5に小幅低下。3カ月連続で景況拡大と縮小の分岐点である50を割り込んだ。これを受けて、年内利下げ開始観測が意識され、相場は円高・ドル安方向に触れたが、値動きは一時的だった。その後は、日本政府・日銀による介入警戒感がくすぶる中、円売り・ドル買いの流れが継続した。
 ユーロは主要通貨に対して上昇。フランス総選挙の第1回投票の開票結果を受けて、政局不安がやや後退した。同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0735~0745ドル(前営業日午後5時は1.0708~0718ドル)、対円では同173円40~50銭(同172円32~42銭)と、1円08銭の大幅な円安・ユーロ高。

市況・概況